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じゃばじゃば日記

完全自立ツッコミ型自己愛ブログ

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じゃばじゃば日記

2008/02/29(Fri)22:42

は「き、君は・・・?」

???「私?私はあの子が紡いだ詩魔法、アリス・イン・ラビリンスよ。長ったらしいからアリスでいいわ」

は「詩魔法・・・」

アリス「そうよ。しっかしあなた本当にとんでもないことしてくれたわね」

は「・・・」

ア「まぁ、いまさら何言ってもしかたがないけどさ」

ア「それで?あなたこれからどうするつもり?まさかこのまま黙って知らん顔するつもりじゃないでしょうね?」

は「・・・」

ア「あっきれた!あなた本当にこのままあの子を放っておくつもりなの!?」

は「俺だってミドリを取り戻したい。もう一度パートナーとしてやり直したいよ。でも・・・」

ア「でも・・・?」

は「ミドリがそれを望んでるかどうか・・・」

ア「はぁ。あなたって本当に本当のおばかさんね。そうやって「ミドリのため」にしてきたことがあの子をあんなにも傷つけてしまったことをもう忘れてしまったの?あの子はね、そうやって他ならないあなたに壁を作られることが何よりもつらいのよ」

は「壁?」

ア「そう。壁よ。あなたは「ミドリのため」と思ってるかもしれないけれど、あの子にとってはとても大きくて悲しい、冷たい壁なのよ。まぁそれがあなたにはわかってないからこんなことになったんだけど」

は「・・・」

ア「まぁいいわ。そんなあなたに特別サービスであの子について少しだけお話してあげるわ」

ア「あなた、あの子が天覇に入ったときの最初のランクはなんだったか知ってる?」

は「いや・・・」

ア「まぁそうでしょうね。でもそれはあなたのせいじゃなわ。きっと聞いていたとしてもあの子は話さなかったと思うから」

ア「あの子はね、最初はDランクだったのよ」

は「D!?」

ア「そうよ。今でこそあなたとダイブを繰り返して、Cの中でもかなりBに近づいているところまできているけど、入りたてのころはそりゃもう目も当てられないような有様だったのよ。もともと争いごとは好まない子だったしね」

ア「それはそうと、天覇でDランクのレーヴァテイルが、どういう扱いをされるかぐらいはあなたでも知ってるわよね?」

は「そんなにひどかったのか?」

ア「まあ、一人の人間に複数のRT、みたいな以前ほどのぞんざいな扱いはされなくなったわ。でもDランクは特定のパートナーをつけられることはないのよ。任務のたびにそれぞれ違う人間とパートナーを組まされていた」

ア「ダイブも不特定多数の人間に義務的にやらされていた。もちろんせいぜいレベル2くらいまでの浅ーい階層だけどね」

は「そうだったのか」

ア「それでもあの子はその状況を受け入れていた。もちろんそれに満足していたわけではないし、あきらめてしまっていたわけでもなかった。それはどうしてだかわかる?」

は「・・・」

ア「それはね、あの子が「自分が謳うことで人を幸せにすることが自分の使命なんだ」と本気で思っているからよ」

ア「だからあの子はどんなに小さなことでも、自分の詩が必要とされることになによりも喜びを感じていたわ」

は「・・・」

ア「そうして少しずつ詩魔法を紡いでようやくあの子はCランクになった。そして、初めて正式なパートナーとして選ばれたのが・・・」

は「俺・・・か」

ア「そうよ。今の話を聞いていれば、あの子がどれほど喜んだかあなたにだってわかるでしょ?」

ア「正式なパートナーと組んでからあの子の実力が飛躍的に上がったのは、他ならないあなたという存在がいたからなのよ」

ア「初めてのパートナー。そしてパートナーとの初めてのダイブ、延命剤の投与。あの子にとってあなたがすべてになった。あなたのために詩を謳うことがあの子のすべてであり、あの子の幸せだった」

は「延命剤も?」

ア「そりゃそうよ。言ったでしょ?Dランクは特定のパートナーをつけられることはない、って。それでも普通Dランクの子は任務のときに一緒になった人とかにやってもらうんだけど・・・あの子は延命剤の投与を自分でやっていたのよ」

は「自分で!?」

ア「そうよ。インストールポイントが自分でできる位置にあったのが幸か不幸かわからないけど」

は「でも、どうして?」

ア「インストールポイントはRTにとって他の体のどの部分よりも大切な命を司る場所なのよ。それを見ず知らずの人間にさらけ出してインストールするなんてあの子にはできなかった。」

ア「あなたには、文字通り生きていくために、自分の体にナイフを突き立てるのがどんな気持ちだかわかる!?」

ア「あなたがあの子に始めて延命剤をインストールしたときの事は覚えているでしょう?あの子はどんな顔をしてた?」

は「・・・笑ってた。そして泣いてた。」

ア「あの笑顔と涙が、やせ我慢や、痛みのせいではないってことぐらい、あなただってあの時自分で聞いたからわかってるでしょ」

ア「あの時、あの子は初めて自分以外の人間にインストールしてもらう幸せを知ったのよ。それはあなたがあの子のことを心から想っていたからそしてそれがあの子に伝わっていたから。あの子に詩を謳うことの本当の喜びを与えたのは他ならないあなたのやさしさとぬくもりだったのに・・・」

ア「あなたはそれをすべて壊した」

は「ミドリ・・・」

ア「ま、お説教はこれくらいにして・・・これを見てみて」

は「・・・『じゃばじゃば日記』?・・・これは?」

ア「あの子の日記よ。中を読んでみて」

は「いや、でも・・・」

ア「いいから読みなさいよ!」

は「わ、わかった・・・」

は「・・・」

は「こ、これは・・・」

ア「わかった?それはあなたがあの子に話したことを書いた日記なのよ。あの子がここに来てからあなたが話してくれたすべてを。一言一句違わずにね」

は「ん?途中からページの下のところに女の子のマーク、というより、シルエットが入ってる」

ア「そ。それが私。そしてその絵を描き始めたころから、あなたに対して単なるパートナー以上の特別な感情を持ち始めたのよ」

は「・・・」

ア「それを見てもあなたはまだ知らん振りしているつもりかしら?」

は「俺は・・・俺はどうしたらいい?」

ア「壁を壊しなさいよ」

は「え?」

ア「言ったでしょ。あなたはあの子の前に壁を作ってる。その上っ面の壁を壊して素直になりなさい。そしてあなたが本当に望んでいることをあの子にぶつけてみなさいよ。それがきっとあの子の望んでいることなのよ」

ア「もしそれがちがったとしても、またそこから二人で道をさがせばいいでしょ?とにかくあなたが素直にならなければ何も始まらないわよ」

は「・・・わかった。やれるだけのことはやってみる。とにかくミドリを探さなきゃ。まずはミドリが行きそうなところをしらみつぶしにあたってみるよ。」

ア「ん。それでいい。せいぜいがんばんなさい」

は「ああ。ありがとうな。アリス」

ア「別にお礼を言われるようなことはなにもしてないわよ。それよりさっさとあの子を探しに行きなさい」

は「うん。それじゃあ行ってくる」






ア(やれやれ。やっとやる気になったのね。本当世話の焼ける男だわ)








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No.285|ひとりごとComment(1)Trackback

Comment

無題

2008/03/01(Sat)00:39

はぐるまさん!
みどりちゃんを追いかけなくちゃ☆

連れて戻るまで
帰って来ちゃダメですよ~

No.1|by フィール|URLMailEdit

Comment Thanks★

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